第1回 「今、なぜ環境会計なのか」
環境庁から、今年3月に「環境保全コストの把握及び公表に関するガイドライン案」が公表されてから、「環境会計」という言葉がマスコミで紹介されることが多くなり、「環境会計」に対する問い合わせが非常に多くなりました。その問い合わせのほとんどが「環境会計の早期導入」に関するもので、環境会計を導入すること自体が目的であるかのように思われます。これは、一部のマスコミにより「環境会計」を導入している企業が環境先進企業であるかのような報道がされ、環境庁のガイドラインを導入すれば企業の評価が高くなるといった誤解からくるものと思われます。
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このように、環境会計は環境保全に関する投入とその成果に関する会計情報を提供するツールですので、何のために環境会計を実施するのかを明確にすることが重要なことになります。つまり、提供される会計情報の利用目的がはっきりしないまま、相当のコストをかけて環境会計を導入し、情報を入手したとしても、どの程度の意義があるのか疑問です。 したがって、環境会計を導入する目的としては「最小のコストで最大の効果を上げる」などの「内部管理目的」、あるいは「株主その他投資家、消費者、行政等への開示資料」といった「外部公表目的」が考えられますが、どのように経営に活用するかを企業自身が決定することが大切なことと思われます。 今、なぜ環境会計なのかをじっくりと考えて、流行に流されるのではなく、意義のある取り組みを実践していくことが環境会計の発展のためにも必要なことではないでしょうか。 (つづく)
(エコロジーシンフォニー99/10月号)
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