このページはISO9000に関するケーススタディを掲げます
ISO9001の規格の解釈について2つ質問があります。
一つは、規格の4.4.3に「グループ間の組織上及び技術上のインターフェースを明確にし」と有りますが、組織上のインターフェース、技術上のインターフェースとは具体的にどのようなことを言うのでしょうか?
二つめは、この規格のあちこちに「及び/又は(and/or)」という表現が出てきますが、及びと又はでは意味が異なると思うのですが、これはどのように解釈すれば良いのでしょうか?
先に2つめの回答をしておきます。
「及び/又は(and/or)」について、説明の便宜上、A及び/又はBとしておきます。この場合、
・Aだけ
・Bだけ
・AかつB
の選択肢があることになりますが、これはどれでもテキトーに選べ、という意味ではなく、貴社の事情に照らし合わせて最も適切なものにせよ、と受け止めてください。
例えば、4.10.4の「最終検査・試験」でも品質計画書及び/又は手順書に従って最終検査・試験をするように求めていますが、この場合は、もし貴社が品質計画書だけで必要な全ての検査がどれで、どのような手順・基準で検査すべきかを明らかにしてあれば、適用は品質計画書だけでよいわけです。
もし品質計画書と手順書の両方をセットにして使った場合に、上記の機能を果たすのなら、品質計画書及び手順書を適用せよ、ということになります。
次に1つめの件ですが、設計に反映すべき設計要件を求めるグループはいろいろあり得ます。
ある案件の設計をするにあたって、営業部門は顧客の要求や営業としての設計に織り込んで欲しい要件を言ってくるでしょうし、開発部門は今回の設計にぜひ活かして欲しい開発成果があることでしょう。また品質保証部門は過去の不具合事例や品質保証上の要件を設計に求めるでしょう。製造部門からも設計にインプットしてほしい要求があるかも知れませんし、購買部門も設計に求めることがあるに違いありません。
こうしたいろいろなグループから設計にインプットすべき要件を言われると、調整をし、何等かの取り決めなりルールを作っておかないと、技術的な問題も含めて重複したり、相容れない要件が出たり、利害の衝突で重要な要件が落とされたりする可能性が出てきます。
例えば営業部門からは、この種の製品は××社の○○規格に互換性を持たせないとこれからは売れない、と設計に要求する一方で、開発部門からは当社開発の独自の仕様(規格)は今後の事業展開に不可欠だからこれを採用すべし、と設計に求められると、利害が衝突して設計部門は困るでしょう。
そうならないためにグループ間の組織(機能)的、技術的な「取り合い」をきちんと決め、相互に誤解や食い違いのないようにし、これに関する必要な情報があれば文書で伝えよ、ということです。
なお、解釈はこれだけに限定されません。実際の事例では、もっと他の事情もあるかも知れません。