特集ロゴ

監修 東京大学生産技術研究所
山本良一

<グリーン購入の可能性>


 地球問題は今日ますます深刻で、温暖化、オゾン層に開いた穴、砂漠化、資源エネルギーの枯渇化、膨大な廃棄物などが日常的に報道されている。自分たちのことばかりでなく、子どもや孫や、遠く将来の世代までもがその影響を受けることだろう。同時に先進国と開発途上国の間に想像を絶する貧富の格差も大きく、世界人口の豊かな20%が世界資源の80%を消費しているのに対して、貧しい20%はその1%しか消費していない。環境バランスの回復のみならず、社会的バランスの回復も世界にとって緊急の重要な課題である。一方で世界人口爆発のさ中にある。すでに今や社会の大多数の人々が、自分たちにできることはないのか、環境負荷を改善する有効な方法はないかと熱心に探し求めて始めている。
 こうした中でグリーン購入には素晴しい可能性がある。グリーン購入は誰でも、すぐにでも実行でき、環境改善に取組む企業を製品購入を通じて支援できて、結果として経済そのもののグリーン化にも寄与できる優れた方法である。私たちの経済は日々の商品・サービスの売買からなっている。だから、消費者がある製品を購入することは、市場を通じてその製造者である企業へ、ダイレクトに支持と拍手のシグナルを送ることにつながる。消費者がグリーンな製品・サービスを優先的に購入することに全力を挙げれば、企業はそれに敏感に反応してエコデザインに全力を尽くすであろう。このプロセスの中で人々の環境意識は鋭くなり、ライフスタイルを抜本的に見直し、資源・エネルギーを多量に消費しない新たな豊かさ、新たなエレガンスを発見し、それに魅了されるようになることが期待される。これが政府の環境規制の強化や環境税の導入に依らずに、市場の力によって環境効率革命を成し遂げる有効な方法である。もちろん、さまざまな障害が容易に予想される。しかし試みてみる価値は十分にある。

もっと詳しく知りたい人のために 



バックナンバーへ


もどる トップページへ すすむ